立身出世

　大人と呼ぶには子ども過ぎ、子どもと呼ぶには大人すぎる。
　なるほど、鑑別所で毎日、生の声を聞いている人間の言葉はちがう。
　聖書やお経、自己啓発書まで、なりふりかまわず置いてある図書室を眺めていると、日本帝国のなごりを感じるのは私だけか。犯罪にも色があるように、子どもたちにだって色はある。数打ちゃ当たると思われたら、そりゃ大人だってげんなりだろう。皇室アルバムなみの眠気を誘う。

　職場ではよく、「keyさんて昔、ワルだったでしょ」と言われる。何を根拠にそう語るのかはわからないが、１人、２人ならいざ知らず、３人、４人となってくると、なんだか実は、前科持ちを忘れていたかのように思わされる。
　私の記憶違いでなければ、たぶん、悪いことはしていないはず……
　思い当たる節といえば、冬場の格好が悪かったのかも知れない。今年は大人しくしよう。

　世界体操が終わり、今度はフィギュア、野球、ゴルフ、サッカーと地獄のようなスパイラルが待っている。
　自慢ではないが、野球の右中間という言葉は、流れ星のように宇宙を飛んでいくヒットだと思っていた。
　そんな私に生字幕の辞書作りを任せるとは、なんとも勇気のある会社である。
　「さよならほーむらん」を形容動詞で「＼(^o^)／」と出るように仕込んでおこうか。クビどころの騒ぎではないな。

　ところで親知らずをすっぽ抜かれてから早半年、もう片方も抜かなくてはならないのだが、先延ばしにするとますます行きたくなくなるのはなんでかな。年末にかけて多忙だか死亡だかのフラグが立つのは必死なので、今からでも予約するべきなのはわかっているが……

　と、まあこんな感じです。おかげさまで、リーチです。