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卒業

 図書館帰りにほぼ通っているともいえるスクールカフェに、顔なじみの店員ができた。といっても彼女の性格に助けられているだけであって、こっちが勝手に顔なじみぶってるだけだったりして。あまり社交的ではない私にとって、彼女の淹れるコーヒーはとてもおいしく感じてしまう。
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入境隨俗

 ある無国籍料理店からナシードが耳に入り、そちらのほうへ目をやると案の定中東圏の浅黒い肌をした店主がいた。彼らは親日的ではあるのだが、如何せん、マスコミで報道される暗いニュース(ジハードやテロ)や、数年前まで上野あたりで偽造テレホンカード売りというイメージが日本にはあり、言ってしまえばおそらく日本人の多くが―あまりお近づきになりたくない―という心情がどこかにある。
 しかし彼らの土地を一歩あるけば私たちのイメージはことごとくぶちこわされる。行く先々でなんのてらいもなく挨拶をし、無償でチャイを提供し、食べものの屋台では金は要らないと言い、タクシーから降りる際にも金は要らないという。世界遺産に指定されている宮殿に赴けば、広場でたむろしている家族らに手招きされ食べ物を与えられる。
 親日的な彼らは日本のことが大好きで、もちろん日本人のことも大好きである。敬虔深く、思慮深くもある。老人を敬い、他者を思い、また悪を憎む。かれらはひどく純粋で且つ質実剛健なのである。私は過去に二度、この土地に足を踏み入れたことがあった。


 電話がかかってきたのは、夕刻だった。場所は、昭和三十年代に建てられたような古い古い木造二階建てのアパートだった。六畳の砂壁の和室に、二畳程度の板の間の台所がついているきりの部屋で、辛うじてトイレは室内にあるが、風呂はもちろんない。もっとも、部屋の用途を考えれば風呂は必要もなかった。

尾羽打ち枯らし

 「エドウィン」の由来が江戸勝である、という話を聞いて思い出すのは「キャノン」、「ブリヂストン」、それから「サンリオ」だ。
 「観音さま」である。創業時に製品を完成させた技術者が観音さまを信仰していたことから、出来上がったカメラに商品名として「カンノン」と命名し、後になってそれが「キヤノン」に転化し、さらに後になって商品名をもって社名にした、という歴史があるらしい。
 ブリヂストンタイヤの社名が創業者の苗字に由来している、というのは結構有名な話だろう。石橋を英語に訳し、反転させるとbridge stone、つまり前述の通りになる。
 サンリオは創業者が山梨出身で、「山梨王」をひねって社名をつけた、という話を聞いたことがあるがどうなんだろう。うろ覚えの話なのでどこかに齟齬があれば情報をいただきたい。

一縷

 夢のなかで客から出たアガリ牌を二度見逃した。いずれも役マンあがりだったが、それを直撃するほど鬼ではない。
 いつものように昼に起き、それから適当に読書をして風呂につかり、身支度を済ませ、店の前に着いたのは午後三時過ぎだった。夏は終わったというのに、この時刻の蒸し暑さは異常だった。


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